技術者が語る 3Dプリンターのいろは

SLA方式の3Dプリンターで造形した際の反り対策

本記事の内容が当てはまる造形方式

  • SLA
単純な平面形状は変形することがある

3Dプリンターで造形した際に、単純な平面形状のものは、意図しない変形(反り/波打ち等)の不具合が発生することがあります。
図1のような平面形状をもつ名刺スタンドをSLA方式の3Dプリンターで造形を行った場合、図2のように前面部の平面中央部に変形が生じてしまうことがあります。
原因としては造形中の残留応力緩和による後収縮によるものが多く、その変形量もコントロールすることが難しいためです。

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リブを追加して変形を抑制する

3Dプリンターで平面形状を持つ造形物を造形する場合の変形対策として、平面が変形しようとする方向に妨げとなるような向きでリブを追加することで変形を抑制できる場合があります。

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形状の一ひと工夫で不具合を対策する

3Dプリンターの造形条件の調整でも変形対策として有効ではありますが、調整値の決定に手間がかかったり、製品の形状によって調整値が異なってきます。またその調整によって他の二次不具合が起こる事も懸念されます。
今回のように3Dプリンターで造形する場合は、リブ1つ追加するだけで不具合が改善されることもありますので、形状変更による対策も製品設計の一つの手段としてご検討ください。

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