別府温泉
(撮影)Headline編集長 中野 哲也 PENTAX K-S2使用
(【尾灯】写真) RICOH Quarterly HeadLine Vol.18 2018 冬
子どもの頃から、同じ所作の繰り返しが大変苦痛である。小学校では同じ漢字を何十回も書いて覚えるよう指導されたが、できるわけもない。書き順を変えたり、逆さまに書いたりで苦行をやり過ごした。当然報いを受け、生来の悪筆は本人も判読できないことが・・・。社会人になってからは、毎日同じ場所・時刻に出勤するのが苦しい。通勤経路や立ち寄るコーヒー店を替えながら、何とかしのいできた。だから、ルーティンをきちんとこなす人に憧れるし、同じ現象を繰り返す悠久の大自然に惹かれる。先般、別府温泉(大分県)を訪れた際は、古代から一定間隔で噴出を続ける間欠泉を見ていて畏れ多くなった。こんな欠陥人間でも毎朝、宅配される新聞二紙には必ず目を通す。このルーティンが終わると、二日酔いの頭の上に「見えないアンテナ」が立ち始め、世の中と向き合う構えができる…。気がするだけかな。(N)