Main content

海の日にチャイコフスキーはいかがですか?

=弊社オーケストラ演奏会の御案内=

2017年07月04日

お知らせ

企画室
竹内 典子

 「クラシック音楽を聴きに行かない?」と誘われると、敷居が高いと感じる人が多いかもしれない。海外の有名なオーケストラのコンサートになると、チケットが数万円することもある。その点、アマチュアのオーケストラは映画と変わらないチケット代で楽しめる。

 アマチュアオーケストラには、大学生が主体の「大学オーケストラ」や、地域に根差した「市民オーケストラ」、企業が支援する「企業オーケストラ」などがある。その団員は学生や会社員であり、本業の傍らでオーケストラ活動を楽しんでいる。

 弊社には、創立31年の企業オーケストラ「リコーフィルハーモニーオーケストラ(RPO、代表・稲葉延雄 リコー取締役会議長)」がある。毎週土曜、東京都大田区にある事業所で練習に励んでいる。団員はリコーグループの社員とその関係者を中心に90人を超え、20代から70代まで幅広い年齢層が集まる。育児や介護でいったん休部して復帰するなど、各自のライフスタイルに合わせて息の長い活動をしている人が多いという。

 そんな中、RPOに入団して二年目の石川泰佑さん(27)にオーケストラの魅力をうかがった。バイオリンを始めたきっかけは、高校の部活動でオーケストラ部に入ったこと。その後、大学・大学院の交響楽団に所属し、毎日練習に励んだ。バイオリンを始めてから11年目を迎え、今では、RPOで第2バイオリンのパートリーダーを務める期待の星だ。

 普段の石川さんは、MFP(複合機)のメカ設計の技術者。MFPのフレームや外装などの設計図を作成している。仕事が忙しくなっても、オーケストラの練習には影響がないという。「平日は仕事、休日はオーケストラの練習に集中する。好きなバイオリンを演奏することで、それが良い気分転換になるんです」―

リサイズ_石川さん.jpg練習中の石川泰佑さん
(提供)リコーフィルハーモニーオーケストラ

 また、石川さんは「オーケストラはまるで会社のようなんです」と言う。オーケストラでは自分勝手に音を出す人が一人でもいると、全体のバランスが崩れてしまう。様々な楽器の演奏者と指揮者が一体になり、「いい音楽を届けたい」という同じ目標を持って助け合う。それぞれに役割があり、その中で最大限の努力をするからこそ、ハーモニーが生まれてくる。そして何よりも、「演奏会の本番を成し遂げた時の達成感が、計り知れない嬉しさなんです」と石川さんは目を輝かせる。

 RPOでは、夏と冬に外部のホールで定期演奏会を開催している。そこで演奏する曲の練習には、3カ月を費やす。石川さんによると、「最初からオーケストラで合奏の練習をします。だから1カ月目は音がうまく出せないし、テンポも合わない。段々音を大きくするところなのに大きくならない、といった頭を抱える問題が発生します」―。ところが、合奏練習の中で各自が出している音色やテンポを的確に指揮者に指導してもらううちに、オーケストラ全体のレベルが自然に上がっていくのだという。そして、2カ月目になると、他の楽器の音やリズムが理解できるようになり、全体の息も合って「曲」になってくる。そして本番前の1カ月は、「細かな点も含めて表現に味付けをしていきます」―

 今夏の演奏会は、海の日(7月17日)にすみだトリフォニーホール(東京・JR錦糸町駅北口)で開催される。RPOは今、まさに本番に向けて最後の味付けをしている最中。演目の一つ、チャイコフスキー作曲「交響曲第5番ホ短調作品64」は、石川さんにとって人生4回目の演奏になる。1回目は高校生の時で初心者だけでエネルギッシュに演奏した。2回目は大学2年生、3回目は大学院を卒業する時。同じ曲でも演奏するメンバーが変わると、表現の仕方が全然違うという。「今回は、初めての時に比べて自分の弾き方や考え方に変化があります。また、年齢層も幅広く、経験豊富なメンバーが多いRPOでは、どんな曲に仕上がるのかとても楽しみです」―

 他の演目も、「初めて聴いても親しみやすい曲が並んでいるので、クラシック音楽に詳しくない方にもお勧めです。流れるようなきれいなメロディーなので、構えずに聴いていただけると思います」と石川さん。今年の海の日は、RPOの奏でる音の波に身も心もゆだね、ゆったりとした時間を過ごしたい。

リサイズ_main6.jpg(提供)リコーフィルハーモニーオーケストラ

■リコーフィルハーモニーオーケストラ 第62回演奏会

https://blog.ricoh.co.jp/RPhil/news/

日時:2017年7月17日(月・祝) 午後1時30分開演

会場:すみだトリフォニーホール 大ホール

指揮:井﨑正浩(常任指揮者)
   1995年ブダペスト国際指揮者コンクール優勝、2007年からハンガリー・ソルノク市音楽総監督

曲目:ドビュッシー「管弦楽のための映像」より〈イベリア〉
    ラヴェル「ラ・ヴァルス」
    チャイコフスキー「交響曲第5番ホ短調作品64」

チケット:全席指定 前売1000円 (当日券:1500円)
    チケットぴあ(Pコード 322-471)にてご購入ください。 http://t.pia.jp/ 

※誠に申し訳ありませんが、未就学児の入場はお断りしております。

竹内 典子

TAG:

※本記事・写真の無断複製・転載・引用を禁じます。
※本サイトに掲載された論文・コラムなどの記事の内容や意見は執筆者個人の見解であり、当研究所または(株)リコーの見解を示すものではありません。
※ご意見やご提案は、お問い合わせフォームからお願いいたします。

戻る